中学時代 その⑯ 部活が終わったら [3年生]

気がつけばもう3年生…!年数としては小学校の半分なのだから当たり前なのですが、私はあまりの早さに呆然としながら、中学校最終学年の4月を迎えました。
だってもう受験生っていうことでしょう?いやあ…気持ちが追い付かないなあ…あと1年で高校行くの?うっそぉ。

などと言っているうちに、あっという間に6月になり、中学校最後の部活の大会も終わり、部活引退となりました。
バドミントン部の活動を楽しんでいる様子は、とうとう最後まで見られなかったものの、それでも何とかやり切ったのは偉かったと思います。そして本人も、中学校での“必須科目”の1つを終えた様な、安堵感はあったのではないかと想像しています。

実際、部活を引退した子リスはやはり、”楽になった”ように見えるのでした。
本人の言う”天罰”の後、毒が抜けた様になった子リスでしたが、部活が終わると更に、纏っていた重苦しそうなものが取れて、軽やかに、いい呼吸ができているような様子でした。

あの頃、そんなに部活が嫌だったのかしらね。
…そうなんだろうね。本当に、ロクな場所じゃなかったからね。自分もロクなヤツじゃなかったしね。でも、それもあって、高校ではちゃんと部活をやりたいと思ったのもあるかな。

そうなんだ…。(多くの男の子がそうであるように、子リスもリアルタイムで学校の様子を報告してくれはしなかったので、色々なことをだいぶ後になってから知り、「そうなんだ…」と思うしかありません。

居心地の悪い集団に所属していて、そう簡単には抜けられない、という経験は、多くの人が持っているのではないかと思います。
そして、色々な集団に身を置く経験を通して、色々なことが学べます。

自分に合わない集団というのはある。
そこに無理に染まろうとして、ヘンな努力をしてしまうこともある。
合わないグループには、長く居てはいけない。
すぐに抜けられない時もあるけれど、所属しながらも「やってはいけないこと」がある。
そして、自分にとって居心地がいい、心からここに居たいと思える集団は必ず他にある。

子リスも、中学校の部活、そしてその後の高校・大学での経験を通して感じたことが沢山あるようです。それらは間違いなく、これからの人生の中で蘇っては、子リスを救い出したり、時には諫めたりしてくれることでしょう。嬉しくない思い出もあったとしても、一つ一つの経験の積み重ねが、子リスの人間性を豊かにして行ってくれるものだと思います。

ところで、中学校での部活が終わって楽になったのは、本人ばかりではありませんでした。
子リスに笑顔が増えた(戻った)ことは、私にとっても本当に嬉しいことでした。子リスとちびリスが仲良く遊んでいたり、一緒にテレビを見ていたり、子リスが勉強しているそばにちびリスが座って、黙っておやつを食べていたり…そんな様子を見ると、

ああ、落ち着いたんだな。

と、何とも言えず穏やかで幸せな気持ちになったものでした。

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