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《おっぱいの話》
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終わりに実際の子育てがどんなものかということなど、私は何も知らずにお母さんになりました。あれもこれも初めてで、毎日困ってばかりで、悩んだり落ち込んだりの連続だった気がします。それでも、自分が母親であるということはいつの間にかしっかりと体の中にしみ込んで、自分にとってごく当たり前のことになっているのを感じます。それは、私が子リスのために何か特別の努力をしたから、ということではなく、ただ毎日子リスを抱いたり触れたりして来た、その感覚が育ててくれたものではないかと思っています。 お母さんになることは、素直に赤ちゃんを抱くことから始まるのだと思います。何の知識もなくても、泣いている赤ちゃんを見たら抱き上げたくなる、とか、お腹が空いているかもしれないからおっぱいをあげてみようと思う、とか、そういうことは全て自然の営みの中にあるはずです。むしろはじめから、子育てのマニュアルを与えられ過ぎると、その自然な気持ちのほとばしりに気づく間がなくなってしまうかもしれません。赤ちゃんが生まれたらすぐに自分の胸に抱いて、自分の肌から離さずにその体温を感じつづけることで、お母さんは赤ちゃんのいろいろなことを知ることが出来、また、自分の中にある母親になる種も芽を出すのではないでしょうか。初めてお母さんになった人のそばに必要なのは、「抱っこしたい」とか「おっぱいをあげたい」という一番基本的な気持ちの芽生えを、気付かせ見守ってくれる人なのではないか、という気がします。 お母さんの胸は、赤ちゃんが生きるための栄養を供給すると同時に、子どもが一番安心出来る“部屋”としての役割も持っています。おっぱいを飲んでいる期間が何年であろうと、何日であろうと、また、母乳でなくミルクの授乳でも、お母さんの胸は、子どもにとっては、何かがあった時に帰ってくる場所、ひとつの世界です。そしてその世界の記憶は子どもの心の中に、暖かさと共に残っていくのだと思います。 さて、甘えん坊子リスは、これからどんな風に成長していくのでしょう…? |
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