4年生時代 その⑲ 計画魔

子リスは、物心つくかつかないか…の頃から、何でも自分の思い通りに物事を進めたい子供でした。2~3才の頃には、自分の計画と違うことが起こると癇癪を起こし、1時間近く泣き続けることもありました。これは一体いつまで続くのだろう・・・とため息をついたものでしたが、大きくなるに従って、さすがにぎゃんぎゃん泣くようなことは少なくなって行きました。しかし、この何でも自分の計画を立てたい性格は全く変わらず・・・・

幼稚園時代。自分のペースだけでは動けない集団生活にとことん拒否反応を示し、入園から数週間は、皆がやっていることは何一つせずに過ごしました。そんな子リスの様子を見て、「幼稚園での一日の流れがわかったら、もっと安心できるのでは?」と見抜いた先生(子リスのこと:“幼稚園時代”で登場するF先生)が、1枚の紙を持たせてくださいました。
それにはこんな風に書かれていました。

   9:00   ようちえんにくる
          たおる・こっぷをかける
          あそぶじかん
   10:45  おかたづけ
          おへやで おうた、てあそび、れいはい
          みんなですごす
          おべんとうをたべる
          おべんとうをかたづける
          あそぶじかん
    1:20  おかたづけ
          おへやでうたをうたう
          おかえりのしたく
    2:00  さようなら

9時の登園から、2時の「さようなら」までの、幼稚園での日課です。子リスはこの紙を毎日幼稚園に持って行ってずっと握りしめ、時計と紙を見比べながらしながら過ごしていたのです。今更ながら、子リスにとってはさぞ苦痛な時間だったのだろうと思いますが、そんな中でこの紙が唯一の拠り所・お守りになっていたことは間違いなく、F先生のアイディアは本当に素晴らしく、有難いものでした。(その後紙を持たなくても幼稚園に行けるようになってからも、子リスはずっと、F先生の後ろを付いて回っていました)

そんな子リスだから、子供には知らされていないサプライズ計画などは一番の苦手でした。
「今日はおいもほりに行くよ」とか「今日はお楽しみがあるよ」などと朝聞かされようものなら、「お楽しみがいやなの」「どうして今日がお芋ほりなの?」と泣きだします。もともとの計画に無かったものは、カンタンには受け入れられないのです。

学校に入ってからの子リスの様子は、この「あゆみ」に記して来たとおりです。行事にも嫌がらずに参加し、学年が上がるごとに、それを楽しむように成長してきました。でも、三つ子の魂なんとやらです。4年生になっても、子リスはやはり、「計画魔」なのでした。(つづく)

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