3年生時代 その⑪ もっとポケモン!

 ポケモンが大好きな子リスにとって、夏休みは夢のような時期でした。 JRだけでなく、コンビニでもポケモンのスタンプラリーが開催され、お弁当屋さんではポケモン弁当が期間限定で売られ、ハンバーガーショップのキッズケットにはポケモンのおもちゃが付いてきて、スーパーに買い物に行けばポケモンの指人形の入ったお菓子やポケモンパンが並んでいて、世の中は“ポケモンだらけ”でした。

  ちょっと調べたところによると、JR東日本で夏休みスタンプラリーが始まったのは1997年だったようです。子リスが生まれる前のその頃は、私はスタンプラリーの存在すら知らず…そもそも興味もないので、たとえ駅の中にそれらしいポスターがあったとしても、目に留まる筈もなく通り過ぎて来たわけです。それが、子供が夢中になっているものとなると、あ、あそこにピカチュウ!あそこでポッチャマが矢印持ってる!と、風景の中のポケモンを見つけ出す目が養われています。そして気が付けば、子リスが持っているポケモンの指人形を並べて、殆どの名前を言うことができるようになっていて…環境とは恐ろしいものです。それが「親→子」方向の影響だけでなく、子→親にも言えるということを知ったのでした。

 アンパンマンから始まって、「おかあさんといっしょ」のスプーやジャコビ、ポケモン、ドラえもん、かいけつゾロリ、イナズマイレブン。それからいろいろなアニメ映画のキャラクター。その他、子リスが大好きだった動物の番組で紹介される動物達。子供の世界に合わせて自分の知識も広がっていくのが、何とも不思議な気がしたものでした。(ところで、JRのポケモンスタンプラリーは、始まりから20年以上経った現在でも続いているんですね!)

 子リスが気に入ったものの中には、「これの何が面白いんだろう!?」と思うものもあれば、大人が見ても面白いもの、子供よりも親の私のほうがすっかり気に入ってしまったもの、いろいろあります。キャラクターに限らず、日常のいろいろなものの中で、子供と共有できる「好きなもの」がいくつでもあると、子供との時間はとても濃くなるなあと感じていました。

  ただ、子供が好きなものを何でも無条件に受け入れる訳にはいかなくて、ものによっては、「その番組は見せない」「それは買わない」ということは勿論たくさんあります。主な理由としては、テレビ番組の場合は「この番組に出ている子供達の言葉遣いが何だかサツバツとしているから」とか「ブラックユーモアが過ぎるのはちょっと…」等。欲しがった物の場合は「そんなにアレもコレも買ってあげるのはよくないと思う」「急に欲しいと言ったからって、そうカンタンに買ってあげる訳にはいかない」後は「予算オーバー」。
 そうやって、親の事情や教育方針(?)、単純な好き・嫌いで、子供ができることや買ってもらえるものの範囲が決められていく訳ですが、それはおそらく、子供にとっては「少し窮屈な安心感」になっているのではないかな?その条件と折り合いをつけて工夫しながら、少しづつ自分が本当に好きなことを見つけたり深めたりして行けるのではないかな?と都合よく考えています。

それにしても、この年の子リスの夏休みはまさに、「ポケモン一色」でした。

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