中学時代 その④ 定期テスト [1年生]

帰る時間が遅い中学校生活のリズムに、親子ともども少し慣れたかな?と思ったら、もう「中間テスト」の時期でした。
どんなものなのか、とにかく勉強してみて、受けてみないことには、何とも言えません。
子リスは、それなりに勉強しているようでした。

中学校に入って受ける“洗礼”の1つが、中間・期末の定期テストかもしれません。テストの結果が、個人の点数だけでなく、学年の順位で表されるため、今までのほのぼのとした世界から、急にキビシイ現実に放り込まれた感じがするのです。まだ幼さが残る面々には、何だか可哀そうな気もします。
初めての大きなテスト。結果はどうあれ、温かく見守ってあげよう。そう思っていました。

さて、中間テストが終わって、「テスト返し」も済み、順位も出たところで結果を持ち帰った子リスは、
「結構よかったでしょ」と言いました。自分で、これぐらいには入れたらいいな、と思っていた順位より上だったようです。私は、
「うん、そうだね。でもね、子リスなら、もっと上を狙えるよ。」と言いました。
本当にそう思ったからです。

すると子リスは、「えー?そうかなあ?」と、とてもそうは思えない、という顔です。
私はキッパリと、
「そうなんだよ。まあ、とにかくちょっと、頑張ってごらんよ。行けるから。」
と言いました。

時は経ち…と言っても、それから一か月ちょっとのことですが、もう今度は期末テストの時期でした。子リスは相変わらず、マイペースで勉強し、
「結構やったよ」と言って出かけて行きました。

次の週、次々とテストが返されました。英語・国語・数学。
具体的な点数や順位については“個人情報”扱いとしたいと思いますが、
とにかくその日私は、みっちり1時間、子リスに「説教」をしました。一体何を怒ったのかといえば…

①問題をきちんと読んでいない。そのための間違いが多すぎる。
②スペルミス、ピリオドの付け忘れ、計算ミスなど、うっかりミスが多すぎる。
そして極めつけは
③地理の解答欄を1つ、空欄にしていた。その理由が「頭に浮かんだ答えはあったんだけど、違うかもしれないから書かなかった」から。(しかもそのアタマに浮かんだ答えは正解だった)

アナタねえ、いい加減にしなさいよ。違うかもしれないから書かないって、そんな奥ゆかしさは試験には要らないの!
必死さがない!真剣さが感じられない!なりふり構わず、ということをやってみなさい!

つまり、点数そのものではなく、テストに取り組む姿勢がなってない!
という趣旨の説教です。

この日のことを、子リスは今でも思い出しては、ちびリスに“言いつけて“います。

子リス:「ちびリス、お兄ちゃんは期末テストの後、ママにぶっとばされたんだよ」
私:「ぶっとばしてないでしょ」
子リス:「あ、そうか。8時間怒られたんだよ」
私:「そんなに怒ってないよ。せいぜい1時間ぐらいだよ」
子リス:「いや、体感時間にすると8時間ぐらいだった」

このやり取りに、ちびリスは喜んで笑っています。

1時間でも8時間でも、もうどっちでもいいけれど、どうして私はあんなに必死に怒ったのだろう?と振り返ってみます。勉強しなさい、なんて、小学校時代にはほとんど言ったことがないのに。子リスはきっと、随分驚いたことだったでしょう。

試験前、「結果はどうあれ、温かく見守ろう」と思った私の決意は、子リスの答案用紙を目の前にして、あっという間に吹っ飛んでしまったのでした。

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